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 ▼【新刊絵本】『月の花』  ワラビ(wyn-1001) 10/7/23(金) 9:48
   ┗Re:【新刊絵本】『月の花』  shoko(WYN-1042) 10/7/25(日) 7:24

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 ■題名 : 【新刊絵本】『月の花』
 ■名前 : ワラビ(wyn-1001)
 ■日付 : 10/7/23(金) 9:48
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   みなさん、こんにちは。

 2007年度に、ブラティスラヴァ世界絵本原画展賞グランプリを受賞した、トゥルコウスキィの新作絵本です。3月に読んだのですが、月の光にやられてしまい、なかなかまとめることができずにいました。

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『月の花』 アイナール・トゥルコウスキィ作 鈴木仁子訳 河出書房新社 2010.03
"Die Mondblume" (2009) by Einar Turkowski

 むかし、とある島の石の屋敷に、男がひとりで住んでいた。石の壁に囲まれ、静けさに包まれた広い敷地。そこには、樹々が生い茂り、草花が咲き乱れ、細い道があちこちに伸びていた。そして、急な坂道、木の階段、石の踏み段、草のトンネルの向こうに、男のお気に入りの場所がいくつも隠れているのだった。
 ある日、男が何か花を植えようと耕しておいた土の中から、見たこともない芽が顔を出していた。男は精魂こめて世話を続け、名前のわからない植物はすくすくと育っていったのだが――。

『まっくら、奇妙に静か』に続く、トゥルコウスキィの独特の、HBのシャープペンシル画を堪能できる絵本。
 どうしても画のほうに注意を奪われがちだが、文章のほうも、細密な画の語る量に負けないほど、絵本にしてはなかなかの分量である。文章だけを追っていてもすぐに彼の不思議の世界に連れ込まれる。立派なストーリーテラーだ。のめりこんで読み進め、ふと横に目をやると、文章を幾重にも超えた世界がそこに展開している。写実的な画のあちこちが現実を離れ、自由に姿を変えていて、彼の世界にさらに酔いしれることになる。言葉では表し切れない世界が存在しているのだという事実に思いをめぐらせ、そのギャップを自分で並べて楽しんでいる作家をうらやましくも思った。

ワラビ(wyn-1001)

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 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:【新刊絵本】『月の花』  ■名前 : shoko(WYN-1042)  ■日付 : 10/7/25(日) 7:24  -------------------------------------------------------------------------
   ▼ワラビさん

わたしも読みました。
ほんとうに美しいですよね!!

絵ももちろん美しいのですけれど、文章もこれまた美しい。(あんな文章、自分だったら訳せないなあなんて感心しちゃいました。)

ちょっと年齢が上のほうが楽しめるのかもと思いつつ、子どもたちと一緒に読んだところ、上の子は、はっと息をのんでいましたよ。


                       shoko

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