Page 863 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【読み物】『指ぬきの夏』 ワラビ 09/11/6(金) 10:00 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【読み物】『指ぬきの夏』 ■名前 : ワラビ ■日付 : 09/11/6(金) 10:00 -------------------------------------------------------------------------
みなさん、こんにちは。 少し前に読んだ作品です。1930年代のニューベリー賞作品の新訳です。 ttp://www.yamaneko.org/bookdb/award/us/newbery/newb30.htm#Nwbry1939 『指ぬきの夏』 エリザベス・エンライト作 谷口由美子訳 岩波書店(岩波少年文庫160) 2009.06 "Thimble Summer" (1938) by Elizabeth Enright 1930年代のアメリカ、ウィスコンシン州の夏。 長いあいだ雨が降らず、大地も人もあえぐ夏の日、気温は43度にもあがりました。主人公ガーネットの農場でも、トウモロコシとエン麦に被害が出そうな大変な状況です。9歳半のガーネットは、夕食の後で11歳の兄ジェイと川へ泳ぎに行き、砂に半分埋まった銀の指ぬきを見つけます。「魔法の指ぬきだわ!」それって、本当でしょうか? でも、その晩、みんなが待ち望んでいた雨が降り出したのです。その後も、政府が納屋を建てるお金を父さんに貸してくれることが決まったり、森の中の石灰炉の夜の番に連れていってらったりと、嬉しいできごととが続くのでした。 好奇心旺盛で、感情豊かなガーネットが、夏の間にいろんな冒険や事件を経験していきます。作者による挿絵には、すらっとした手脚の長い女の子が描かれていて、読者の想像もたっぷりとふくらみます。ガーネットを好きになって、応援せずにはいられません。作品全体を流れる、おおらかで、あたたかな空気も魅力。当時の農園の様子がよくわかり、また後半の博覧会の様子も詳しく描かれていてとても興味深いです。1939年ニューベリー賞受賞作の当作品は、これまでに日本で、1941年、1958年、1990年と何度も紹介されており、今回で4回目の邦訳となります。みずみずしい新訳が、当時の様子を豊かに再現しています。 ワラビ(wyn-1001) <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 5.1; Trident/4.0; GTB6; .NET CLR...@210-248-131-006.jp.fiberbit.net> |