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 ▼【未訳読み物】Molte lettere per Sei  hanemi(WYN-1036) 06/7/22(土) 16:25

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 ■題名 : 【未訳読み物】Molte lettere per Sei
 ■名前 : hanemi(WYN-1036)
 ■日付 : 06/7/22(土) 16:25
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   『セイへの手紙』(仮題) ロベルト・ピウミーニ作
"Molte lettere per Sei"
text by Roberto Piumini
illustrations by Emanuela Bussolati
Edizione EL 2005, 123pp.
ISBN: 8847716470

 小学4年生のラウラが日々のできごとを綴った『ラウラの日記』(よしとみあや訳/さ・え・ら書房)の続編。前作は、モロッコ人の男の子アムとそのおじいさんのことを中心にした9月〜11月の日記でしたが、今回は11月末から3月にかけての日々の生活が語られています。ラウラの生活にも変化が訪れます。
 ラウラの親友、マーゴットは、お父さんとお母さんが別れてしまったため、元気がありません。何に対してもやる気がなく、授業中に気分が悪くなって、早退することもあります。ラウラ自身もちょっと情緒不安定気味で、理由はわからないけれど、悲しい気持ちになってしまうことがあります。アムがパラグアイからやってきたミラグロスという女の子を好きになり、ミラグロスのほうはアムをどう思っているのか、ちょっと気になるラウラは、ミラグロスのクラスにいる友人にスパイをさせます。楽しいこともあって、新しく始まった演劇のレッスンに、ラウラはすっかり夢中になります。
 そんなころ、ラウラのお母さんのお腹に赤ちゃんがいることがわかりました。ラウラは赤ちゃんに〈セイ〉と呼び名をつけて、日記の中で〈セイ〉に宛てた手紙を書き始めます。毎日のように手紙で語りかけるうちに、お母さんのお腹の中で赤ちゃんが育っていくように、ラウラの頭の中で〈セイ〉が大きくなっていきます。
 ラウラの生まれてくる小さなきょうだいへの想いや、マーゴットを気にかける心が伝わってきます。ミラグロスをめぐるスパイ行為はおかしい。そもそも、スパイ行為をしようというラウラの真意が不明。アムのためなのか? それとも……?
 ラウラはユーモア精神があって、何事にも一生懸命で、応援したくなります。日記の中でラウラが「とても面白かった」と書いている本が気になり(アストリッド・リンドグレーンの作品で、最初の20ページで主人公(兄弟2人)が死んでしまいながらも、別世界での物語がも続く……と書いてあります)、調べてみたら、『はるかな国の兄弟』のようです。今度読んでみよう。


** hanemi (WYN-1036) **


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