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 ▼【新刊読み物】『スキャット』  おちゃわん 10/10/25(月) 11:18

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 ■題名 : 【新刊読み物】『スキャット』
 ■名前 : おちゃわん
 ■日付 : 10/10/25(月) 11:18
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   『Hoot ホー』のカール・ハイアセンの新刊です。


『スキャット』
カール・ハイアセン  千葉茂樹 訳 理論社  2010.8

 
 その名を聞けば泣く子もだまるトゥルーマン学園の女教師、スターチ先生。長身なうえに、アゴに不気味なくさび形の傷跡がある。彼女の生物の授業中、今日のいけにえになったのは、落第つづきの「うすのろドゥエーン」だった。彼は体格もよく、怒らせると怖いやつだった。しかも「スモーク」というあだ名を持ち、放火の前科があるというもっぱらのうわさなのだ。クラス中が息を殺して見守るなか、スモークは「後悔することになるぞ」といい、教室を出て行った。次の日、校外学習で湿地へでかけた一行は、火事にあって退去することになる。しかしその火事は放火によるものだということがわかる。しかも生徒の忘れ物を取りに戻ったスターチ先生は行方不明になってしまった。


 つい最近、絶滅危惧種のツシマヤマネコの映像を見る機会がありました。ネコはネコでも野生のそれは、とってもワイルドでたくましく、なおかつネコの可愛さも兼ね備えていました。この物語ではフロリダ・パンサーがでてくるのですが、そのチビさんの描写は「ぜったい、会いた〜い!」と思わせてくれる、素晴らしいものです。とびきりユニークなキャラクターが、いろいろな思惑で活躍し、うねるようにかかわりあい、読者を最後まで連れていきます。主人公の父親が州兵として、イラクへ派遣される状況というのも、ドキッとさせられ、アメリカの抱える現実を見せてくれました。


おちゃわん

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