Page 798 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【グ賞SL】『きずついたつばさをなおすには』 ワラビ(wyn-1001) 09/5/3(日) 12:39 ┗Re:【グ賞SL】『きずついたつばさをなおすには』 みちこ 09/5/13(水) 23:00 ┗Re:【グ賞SL】『きずついたつばさをなおすには』 ワラビ(wyn-1001) 09/5/17(日) 9:34 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【グ賞SL】『きずついたつばさをなおすには』 ■名前 : ワラビ(wyn-1001) ■日付 : 09/5/3(日) 12:39 -------------------------------------------------------------------------
みなさん、こんにちは。 ゴールデン・ウィーク、まっただなかですね。 我が家では、特に遠出はしていませんが、アゲハの幼虫やら、トンボのヤゴやらでおおわらわの毎日です。 カ・グ賞候補作を読もう会で、まず、ショートリストに残った『きずついたつばさをなおすには』をアップします。 この作品は、オーストラリア児童図書賞の幼年向け部門ショートリストにあげられ、また、シャーロット・ゾロトウ賞も受賞しています。 -------------------------------------------- 『きずついたつばさをなおすには』 "How to Heal a Broken Wing" (2008) 文・絵 ボブ・グラハム Bob Graham 訳 まつかわまゆみ 評論社 2008.12 ttp://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4566008967/yamanekohonya-22 高層ビルの窓ガラスに、1羽のハトがぶつかった。下へ、下へ、下へ……たくさんの人が行き交う広場の真ん中にハトは落ちた。でも、誰も気がつかない。ハトが動かないのは、翼をけがしてしまったから。そこに、お母さんと手をつないだウィルがやってくる。ウィルはハトにかけより、抱き上げ、家に連れて帰った。 画面の構成がうまいなあと思った。冒頭、読者の視線を、ハトの衝突、落下に合わせて、摩天楼上部から、コマ割りをはさんで、道行く人の足元まで誘導していき、まるで映像のような流れを作っている。その後の、ハトを抱き上げるウィルのアップから、ページをめくって広場の遠景へと転換しているのも効果的だ。 一方、ウィルの家の中の描写は、隅から隅までながめたくなるほど楽しめる。かべにはった絵からは、家族が動物好きなことが伝わってくる。カレンダーから、ハトを連れて帰った日もわかるし、コマ割のおかげで、ハトを介抱する様子や経過もよくわかる。文字になっていない交わされている言葉さえも聞こえてくるようだ。文がごく少ない分、絵が雄弁に物語っている。 『いぬがかいた〜い!』や『チャボのおっかさん』など、動物の出てくる絵本が多いボブ・グラハム。ほんわかしたやさしいイメージを持っていたが、今回描かれているビル街や街中の様子は少しシャープで、新鮮な感じを受けた。 さて、傷ついたハトを「家に連れて帰る」と子どもに言われたら、私は「いいよ」と言えるだろうか。心のチャンネルを切り替えたら、言えるかなあ。 ワラビ <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB6; .NET CLR 1.1.4322)@210-248-131-009.jp.fiberbit.net> |
私も読んでみました。 まず、グ賞というのは、ケイト・グリーナウェイ賞なのだということがわかりました(^^;)。 タイトルを見て、シリアスな絵本なのかなと思いましたが、とてもほのぼのとしていましたね。絵もかわいくて、見ていて楽しいです。でも、言葉が少ないところにやっぱり深いものがあるというか、考えさせられるお話でした。 >傷ついたハトを「家に連れて帰る」と子どもに言われたら、私は「いいよ」と言えるだろうか。 私も、そのことがいちばん気になりました。(もっとも私には子どもはいないのですが……) 大人目線で読んでるってことなんでしょうね〜 (.. ) ボブ・グラハムのことは知らなかったので、今後別の作品も読んでみたいと思います。 みちこ <Mozilla/5.0 (Macintosh; U; PPC Mac OS X; ja-jp) AppleWebKit/312.9 (KHTML, like...@FLA1Afe081.tky.mesh.ad.jp> |
▼みちこさん! 読まれましたか? >まず、グ賞というのは、ケイト・グリーナウェイ賞なのだということがわかりました(^^;)。 はい、グ賞は、ケイト・グリーナウェイ賞の略です。ケ・グ賞のほうがわかりやすいでしょうか。ケイトを省略して、グリーナウェイ賞ということが多かったので、グ賞となったんだとおもいます。 オーストラリアの絵本作家さんだけれども、世界的に認められていますね。 アメリカでも賞を受賞したりしていますもんね。 わたしも、チャボを読み返してみようとおもっています。 >>傷ついたハトを「家に連れて帰る」と子どもに言われたら、私は「いいよ」と言えるだろうか。 >私も、そのことがいちばん気になりました。(もっとも私には子どもはいないのですが……) >大人目線で読んでるってことなんでしょうね〜 (.. ) 鳥は今ビミョーですね。そんなこといっていたら、キリがないけれど。 犬と子どものきずなもお話も、日本のマンション暮らしだととても飼えないなあ、といつも思ってしまいます。切り離して考えないとイカンとおもいつつも〜。 ワラビ (ラリーにレビューをアップしてくださいね!) <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; GTB6; .NET CLR 1.1.4322)@210-248-131-013.jp.fiberbit.net> |