Page 739 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼未訳読み物"Schooled" コアラン 08/12/20(土) 5:43 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 未訳読み物"Schooled" ■名前 : コアラン ■日付 : 08/12/20(土) 5:43 -------------------------------------------------------------------------
"Schooled" Gordon Korman作 Scholastic 2007年 ttp://www.amazon.co.jp/Schooled-Gordon-Korman/dp/1423105168 あらすじ 主人公のキャプリコーン・アンダーソン(通称キャップ)は生まれてこのかた学校へ通ったことがない。ヒッピーの祖母によるホームスクールで、世間とは離れた環境のなか教育を受けてきたのだ。テレビも電話もなく友達もいない、ふたりきりの生活。それでも絶対的に信頼できる祖母のもとで、キャップはすくすくと育ってきた。ところがある日、祖母が怪我で入院してしまった。キャップはガイダンスカウンセラーの家に一時的に引き取られ、そこから学校に通うこととなる。8年生に編入したキャップだが、何しろ世間のことを何も知らないのでトラブルばかり。学校でボスを気取るザックには、早速いじめのターゲットとされてしまうのだが……。 感想 ちょっと設定に無理がある、話が出来すぎてる、ありえない……などと思いつつも、読み出したら止まらない物語だ。60年代をそのまま生きている祖母のもとで、ヒッピーの理想に則って育てられたキャップはとても純粋。周囲のいじわるや皮肉も素直に受け入れて、卑屈になることもなく、いつも優しさを忘れない。あまりに周りから浮いているキャップは、最初いじめの対象となってしまう。けれど、キャップの素直さと優しさに触れるうちに、周りが徐々に変わっていく様は、読んでいて小気味よかった。世間知らずのキャップが次々と引き起こす騒動もおもしろい。便利さに慣れすぎ、多すぎる情報におぼれている自分たちの生活を、ちらりと反省させられる部分もあった。キャップ、ザック、ガイダンスカウンセラー、その他ガイダンスカウンセラーの娘や、キャップが編入するまでいじめのターゲットだった少年など、数人が交互に物語る形で話は進むが、それぞれのキャラクターが立っていて読者を飽きさせない。ピースマークと黄色いスクールバスの表紙が印象的な1冊だ。 コアラン(WYN-2028) <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows 98; VZ_IE6; .NET CLR 1.1.4322)@pool-71-247-167-173.nycmny.east.verizon.net> |