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 ▼【新刊読み物】『ムーン・ランナー ほんとの友だちのしるし』  さかな wyn-0021 08/12/1(月) 12:47

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 ■題名 : 【新刊読み物】『ムーン・ランナー ほんとの友だちのしるし』
 ■名前 : さかな wyn-0021
 ■日付 : 08/12/1(月) 12:47
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   『ムーン・ランナー ほんとの友だちのしるし』

キャロリン・マーズデン作
宮坂宏美訳
丹地陽子絵
ISBN 978-4-591-10585-6
定価 本体1200円+税
2008.12

"Moon Runner"
by Carolyn Marsden 2005


・あらすじ・

 主人公の少女、ミーナは小学校4年生の時にいまの学校に転校した。あたらしい学校で友だちがすぐできるだろうかと不安に思っていたが、入ってすぐに仲良しの友だちができ、4人でいつも楽しい時間を過ごしていた。
 ところが、ミーナが走ることに魅力を見いだしてから、やはり走るのが得意だった仲良しグループのひとり、ルースとちょっと微妙な空気が流れはじめ……。

・感想・

 ミーナの繊細な感情が丁寧に語られ、その気持ちに寄り添って読める。転校することの不安、新しい友だちとの楽しみ。そこに別の楽しみが(走ること)で、変化していくミーナの世界。
 どうやって走るよろこびを見つけるのかも、すてきに描かれていて、私はそこが大好きで、何度か繰り返して読んだほど。何かを好きになるときの、気持ちの弾ませ方にとても共感できるのだ。
 表題につけられている「ムーン」(月)の意味や図書館司書のミーナの母親、いろんなできごと、人とのつながりが少女の成長を後押ししている。もちろん、女の子どうしの友情は大きな柱。
 113ページという決して長くない物語なのだけれど、大事なことが密度濃くつまっていて、とても豊かで奥深い物語だ。
 丹地陽子さんの表紙、挿絵もいい。

 さかな wyn-0021

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