Page 729 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【新刊絵本】『どうして?』 ちゃぴ(WYN-1026) 08/11/21(金) 11:13 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【新刊絵本】『どうして?』 ■名前 : ちゃぴ(WYN-1026) ■日付 : 08/11/21(金) 11:13 -------------------------------------------------------------------------
みなさま ベルギーから新しい風が吹いてきました。 (同じ発言をおはなし小部屋にも出しています) 『どうして?』 "BOOS" サラ・ヴェルロークン(Sarah Verroken)作 野坂悦子訳 ISBN 978-4-89572-682-5 本体価格 1400円+税 あたりはまっくら。灰色の雲がたれこめ、色のない花に囲まれている。アヒルはちっとも楽しくない。悲しい気持ちだ。でも「なにかしなくちゃ!」と、アヒルは色を探しに前へ進みはじめた。 おそらく木版画を使い、ざっくり描いた作品だ。中表紙をめくると、白黒の陰鬱な世界が広がる。アヒルのもっている、人形のぬいぐるみだけが赤色でアクセントになっている。まん丸に開いたアヒルの目はとても悲しそう。けれど、さらにページを捲っていけば、アヒルに「気がついて」というように、色がかすかに見えてくる。そして、アヒルが自分から色を探しはじめるにつれ、鮮やかな色が広がり、アヒルの表情も生き生きと輝いてくる。 暗い画面から輝かんばかりに明るい場面への変化が見事だ。画面の変化にしたがって、アヒルとともに心が晴れやかになってくるのを体験できる。 つらい気持ちに落ち込んだときに読むと心に希望がわきあがってきそう。十代、二十代の若い子たちにもお薦めだ。 この絵本は、2006年に作者がMaster Visual Arts の Master を取得したときの卒業制作として製作されたもので、2008年にベルギーのベストデザインの本に贈られる「プランタン・モレトゥス賞」を受賞した。 作者はグラフィックデザイナー、イラストレーターとしても活躍しており、現在はニュージーランドにしている。新鋭の作者の今後の作品に注目したい。 ☆作者のHPでは、作品の一部を見ることができる。 ttp://www.sarahverroken.com/ ☆メープルストリート紹介ページ ttp://www.litrans.net/maplestreet/p/mitumura/index.htm ☆光村教育図書HP ttp://www.mitsumura-kyouiku.co.jp/ *上のURLへ飛ぶときは、 コピーして頭に h を加えてください。 ちゃぴ(WYN-1026) <ZonchBrowserPro@catv-203-104-125-145.ctk.ne.jp> |