Page 707 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【新刊読み物】『縞模様のパジャマの少年』 さかな wyn-0021 08/9/22(月) 15:05 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【新刊読み物】『縞模様のパジャマの少年』 ■名前 : さかな wyn-0021 ■日付 : 08/9/22(月) 15:05 -------------------------------------------------------------------------
『縞模様のパジャマの少年』 The Boy in the Striped Pyjamas(2006) ジョン・ボイン作 千葉茂樹訳 ISBN 978-4-00-115623-2 定価 本体1800円+税 ★2007年(2006年度)カーネギー賞ロングリスト作品 ブルーノは無邪気な少年でした。裕福な家で何不自由ない暮らし、親友だって3人もいて、毎日を楽しく過ごしていたのです。それなのに、ソートーさまをディナーにおよびした次の日から家族の生活が大きく変化していきます。 大きな家から、それにくらべると小さな家へ。 親友どころか、まわりには子どもなど住んでいないところへ。 9歳の少年はベルリンの生活に戻りたいと切に願いますが、大人には聞き入れてもらえない。父親と母親も、まずは生きることを優先にしなくてはならないのだから。ブルーノはなにもかもわからないことだらけです。 ある日、ブルーノは以前よくしていた探検を再開することにしました。そして友だちを見つけます。フェンスのむこう側に――。 なんともいえない読後感でした。いままで感じたことがないような冷ややかな感じ。ぐぅぅっと泣きそうになるとか、感動するとかの種類ではなく、言葉がみつからない、冷たい場所にほうりこまれたような。 ホロコーストを背景したこの物語を、1971年生まれの比較的若い作家が書いています。経験で書いたのではない物語。ありえない設定かもしれないのですが、書かれているブルーノと見つけた友だちシュムエルとの関係はとてもリアルです。映画化もされ、日本にはおそらく来春頃公開されるだろうとのこと。この冷たさを映像で見たいような見たくないような。(予告編をネットでみて、うぅぅぅと思ってしまいました。)でもとてもいい映画監督による作品なので、やっぱり機会があれば(おそらく地方にはこないと思われ)見たい映画です。 さかな メープル新刊紹介ページ ttp://www.litrans.net/maplestreet/p/iwanami/index.htm <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 6.0; ja; rv:1.9.0.1) Gecko/2008070208 Fire...@s142187.ppp.asahi-net.or.jp> |