Page 669 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【未訳読み物】"Snake and Lizard" hanemi 08/5/18(日) 8:13 ┗Re:【未訳読み物】"Snake and Lizard" hanemi 08/5/22(木) 13:40 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【未訳読み物】"Snake and Lizard" ■名前 : hanemi ■日付 : 08/5/18(日) 8:13 -------------------------------------------------------------------------
『ヘビとトカゲ』(仮題) ジョイ・カウリー文/ガビン・ビショップ絵 "Snake and Lizard" text by Joy Cowley illustrations by Gavin Bishop Gecko Press 2007, 85pp. ISBN: 978-0-8582720-7-0 ★2008年ニュージーランド・ポスト児童書及びヤングアダルト(YA)小説賞児童読み物部門候補作品 出会いは最悪でした。冬眠から覚めて、ぬくぬくと日向ぼっこをしているヘビに、「しっぽがじゃまで通れない!」とトカゲが文句を言ったのです。「しっぽじゃないわ。これはわたしの体よ」「頭の先はぜんぶしっぽだろ!」……。2匹はにらみあい、あわや大げんか!になるところでしたが、体は大きいけれど度胸はあまりないヘビがあっさり道を譲って、一件落着。トカゲが日向ぼっこにいい場所を探していると知ると、ヘビは「それなら、ここがいいわよ」と誘います。こうして2匹は仲よしになりました。 アーノルド・ローベルの「がまくんとかえるくん」シリーズを思わせる、ほのぼのとした短い物語が続きます。ただし、種類は違えど同じカエルどうしだったがまくんとかえるくんとは異なり、ヘビとトカゲは同じ爬虫類ではあるものの、何から何まで違います。ピクニックのお弁当にトカゲが虫を持ってくれば、ヘビは自力で卵を見つけて丸飲み……と食べ物の好みも違います。この「自分とは違う相手とも友だちになれる」「違っているから面白い」ということに、作者ジョイ・カウリーの静かなメッセージが込められているような気がします。 全部で15ある物語のうち、ヘビとトカゲが商売を始める話が、ほのぼのとして何ともかわいらしくて好きです。砂漠でたまたま人間のお金を拾い、もっとお金を集めようとヘビはサボテンジュースを、トカゲはとうもろこしのケーキを売ります。1日やって、ジュースもケーキも完売したのですが……というお話。でも、主人公たちが爬虫類のせいか、「がまくんとかえるくん」シリーズではありえない、現実的でブラックな内容の話もあります。それはともかく、ガビン・ビショップの挿絵がよくて、動物がたくさん描かれた見返しも素敵です。爬虫類好きにはおすすめです。 ** hanemi (WYN-1036) ** <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.8.1.14) Gecko/20080404 Firef...@eatkyo234250.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |
"Snake and Lizard" が2008年ニュージーランド・ポスト児童書及びヤングアダルト(YA)小説賞の年間最優秀図書賞(Book of the Year)と児童読み物部門(Junior Fiction)を受賞しました。びっくりです! 詳しくは#1876をご覧ください。 ** hanemi (WYN-1036) ** <Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; ja; rv:1.8.1.14) Gecko/20080404 Firef...@eatkyo573147.adsl.ppp.infoweb.ne.jp> |