Ｐａｇｅ 665 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ ＩＮＤＥＸ ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【グ】Mayfly Day えみりい（WYN-1041） 07/6/16(土) 0:13 ┗Re:【グ】Mayfly Day ヒダニレイコ(WYN-2180) 08/5/10(土) 15:31 ┗Re^2:【グ】Mayfly Day えみりい（WYN-1041） 08/5/11(日) 13:43 ─────────────────────────────────────── ■題名 ： 【グ】Mayfly Day ■名前 ： えみりい（WYN-1041） ■日付 ： 07/6/16(土) 0:13 -------------------------------------------------------------------------
| "Mayfly Day" text by Jeanne Willis, illustrations by Tony Ross Andersen Press 2006 ISBN: 1-84270-492-3 今までのトニー・ロスのイメージとちょっと違った感じの表紙に興味をひかれたのですが、この絵本、濃紺の布張りの表紙にタイトル、作者名、裏表紙の紹介文はすべて銀色の文字が型押しされているという大人っぽい装丁です。その濃紺の布地が額縁のように、いえ、むしろ灯りを消した部屋から月夜の戸外を見るような感じに、表紙の絵はしつらえてあります。白く輝くまんまるい月を背にした１匹のカゲロウ。まわりには何匹もの仲間たちが蝶の群れのように飛び交っています。池なのか湖なのか、水面にもきれいな月影が映っていて、カゲロウたちはその水から次々に生まれてきているようです。 物語は、カゲロウの成虫の一日。大人になったカゲロウの最初で最後の一日です。 夜明けとともに１匹のカゲロウが、喜びと希望に満ちた表情で、新しい世界に飛び立っていきます。カゲロウが目にする世界はどこも美しく、生命にあふれています。卵がかえり、赤ん坊が生まれ、生まれたばかりの子ヒツジが立ち上がろうとがんばっています。そして、自然は日の光はもとより、雨のしずくさえ優しいのです。カゲロウはこの美しい一日を謳歌し、つかの間の伴侶となる相手と出会い、やがて夜が訪れると、卵を産み落とし、子どもたちの幸せを願って、短い命を終えます。 うちは川沿いなので、カゲロウは家のまわりにたくさんいるのですが、哀れなほど無力な虫だと常々思っていました。トニー・ロスの描いたこの小さな虫は、初めから最後まで、幸せそうに微笑んで、希望に目を輝かせています。そのカゲロウを周りの風景が優しく明るい色調で包んでいるのが、見ていてうれしくなってきます。 This isn't any old day. This is the best of days. よくあるテーマのようにも思いますが、じんわりと静かな幸福感が広がる絵本でした。 <ZonchBrowserPro＠nttkyo585251.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp> |
| ▼えみりい（WYN-1041）さん： こちら、邦訳出ましたね。 ttp://www.hyoronsha.co.jp/top.htm えみりいさんのすてきな感想を読んで、きっとムーディーな美しい作品なのだろうなと思ってはいたのですが、手が伸びずにいました。 読んでみたいと思います。それにしてもジーン・ウィリスさん、びっくりするくらい多作ですね。年何冊出しているのかしら（驚） ヒダニレイコ <Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1)＠softbank218119175092.bbtec.net> |
| ヒダニレイコさん 先日の上野の森親子フェスタで、邦訳を見かけました。わたしもこんどゆっくり読んでみようと思っていたところです。 <ZonchBrowserPro＠nttkyo461033.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp> |