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 ▼【未訳絵本】"Garmanns sommer"  ヒダニレイコ(WYN-2180) 08/4/18(金) 22:08

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 ■題名 : 【未訳絵本】"Garmanns sommer"
 ■名前 : ヒダニレイコ(WYN-2180)
 ■日付 : 08/4/18(金) 22:08
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   題名:"Garmanns sommer"
仮題:ガルマンの夏
著者:Stian Hole
出版社名:Cappelen社
出版年:2006年

●概要
2007年ボローニャ国際児童書展ラガッツイ賞受賞作。

小学校がはじまるのが不安な6歳の男の子がおばさんやお母さん、お父さんとの対話を通じ、人には誰でも不安なことはあるということに気がつく。

●あらすじ
 ガルマンの夏が終わろうとしている。もうじき学校がはじまる。ガルマンの友達は、もう子供の歯が抜けたらしい。ガルマンは前歯を押してみたけど、びくともしなかった。

ガルマンの家に、親戚のおばさん3人衆がやって来た。

「もう少しで学校がはじまるね」とボルグヒルドおばさんに尋ねられ、ガルマンは「不安だよ」と答えた。するとボルグヒルドおばさんは、「私だって、もうすぐ歩行器の世話にならないと歩けなくなると思うと、不安で仕方ないよ」と言った。
 

ガルマンはボルグヒルドおばさんに「おばさんも子供だった時はあるの」と尋ねた。「あるわよ。150年前にはね」とおばさんは言うと笑った。「じゃあ、あと少しで死んじゃうの?」「ええ」「不安?」「ええ。お前のそばにいられなくなると思うとね。でも、広い庭に飛んでいくのは素晴らしいことよ」

アウグスタおばさんに不安なことはない。不安という言葉の意味を忘れてしまったからだ。

音楽家のお父さんは、家族と離れて遠くにコンサートに行くのが、不安だという。お母さんは、ガルマンが学校に行く途中、事故にあいやしないか不安だという。

やがて、おばさん達が帰っていった。おばさん達の乗る船は、点みたいに小さくなり、雲の向こうに消えていった。

今朝いた蜂が、窓枠に転がっていた。今年の夏はあっという間だった。リンゴの木から葉が落ちはじめている。寝る前、前歯が少しぐらついていることに気がついた。

学校がはじまるまであと13時間。ガルマンは不安だった。

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