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 ▼【新刊絵本】マカンバー・マギーがたべたソーセージ  ちゃぴ(WYN-1026) 07/11/5(月) 5:57

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 ■題名 : 【新刊絵本】マカンバー・マギーがたべたソーセージ
 ■名前 : ちゃぴ(WYN-1026)
 ■日付 : 07/11/5(月) 5:57
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   みなさま

たいへん楽しくて恐ろしい、いろいろな読み方のできる絵本です。わたしは、まるで、映画を観ているような気分になりました。

『マカンバー・マギーがたべたソーセージ』
"MUCUMBER MCGEE AND THE HALF EATEN HOT DOG"
 パトリック・ロア(Patrick Loehr)作
 青山 南訳

 ISBN 978-4-89572-670-2
 本体価格 1400円+税

 古い村の家にすむマカンバー・マギーは、長いあいだ何も食べていなくて、おなかがぺこぺこだった。冷蔵庫の奥にソーセージを1本みつけ、一気に半分のみこんだ。するとおねえちゃんがやってきて――。恐ろしい苦悩?!はそこからはじまった。

 最初の見開きページで、降りしきる雨にぬれそぼる海辺の屋敷が描かれています。尖塔屋根の下の窓には、外を見つめているだれかのシリエット。なんだか不吉な予感がします。シリエットの主はマカンバー・マギー。この小さな少年がそれから過ごす、不安と恐怖の数時間が描かれていくのですが、大人読者は、思わず笑っちゃうでょう。だって、その原因があまりにもおばかさんですもの。けれども、マカンバー自身は大まじめ。彼の気持ちを映し出すように、家の中も、薄暗くて薄気味悪く、大惨事が起きる舞台によく似合う雰囲気です。壁にかけられている様々な肖像画も不気味。だけれど、よく見れば……ふふふです。
 現実にマカンバーに起きていることの軽さと、描き表されている絵の重苦しさとの落差が滑稽です。小さな読者(小学何年生ぐらいまでだろう?)は、おそらくマカンバーに感情移入して、一緒に苦悩するでしょう。でも、子どもたちには安心できるラストになっているから大丈夫。そのラストが大人にはまた、ふふふ、だったりします。
 マカンバーのような、冷静になれば滑稽な苦悩は、実は大人になったわたしたちにも、ときに経験していることでしょう。ああ! 人生って味わい深いです。


☆メープルストリート紹介ページ
ttp://www.litrans.net/maplestreet/p/mitumura/index.htm

☆光村教育図書HP
ttp://www.mitsumura-kyouiku.co.jp/

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ちゃぴ(WYN-1026)


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