Page 585 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【新刊読み物】魔使いの呪い 蒼子 07/10/21(日) 0:07 ┗Re:【新刊読み物】魔使いの呪い SUGO 07/10/29(月) 11:27 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【新刊読み物】魔使いの呪い ■名前 : 蒼子 ■日付 : 07/10/21(日) 0:07 -------------------------------------------------------------------------
『魔使いの呪い』 ジョゼフ・ディレイニー作 金原瑞人・田中亜希子訳 東京創元社(2007.09)定価2,520円(税込) "The Spoock's Curse" by Joseph Delaney 2005 奥付は9月28日。今年のやまねこ賞対象作品です。シリーズ1巻の『魔使いの弟子』(2007.03)といっしょにどうぞ! 魔使いの弟子になって半年たち、トムはだんだんと魔使いとの生活にも慣れてきた。そんなある日、人間の血を好むボガートであるリッパーを退治してほしいとの依頼がくる。病で寝込んでいる師匠に代わってトムが退治にでかけたが、襲われたのは師匠の兄である司祭だった。リッパーは穴に閉じ込めたものの、司祭は死んでしまう。その葬儀がおこなわれるのは、古代の悪霊ベインが拘束されている大聖堂の町プライズタウンだった。師匠はかつてベインと対決して、負けたのだという。葬儀にも出席するが、師匠は最近力を増しているベインを、今度こそ退治する決心をした。 読みはじめたとたんに、トムとリッパーとの対決に圧倒されて、あっという間に物語の世界へ。魔使いのもとで修行を重ねたトムが頼もしい。けれども今度の敵ベインは、なかなか手ごわい。人の心を読み、その弱みにつけこんであやつって、徐々に力を蓄えていた。魔使いは病み上がりで、まだ体力ももとどおりではないのが心配。そのうえ、新しい登場人物、魔女狩り長官が魔使いをつけねらっている。魔女裁判の描写は陰鬱だ。ファンタジーの世界ではありながら、人々が邪悪なものに迷わされている社会は、現代の社会をうつしているように思える。 そんななかでトムは教会を信じているわけではない。父と母の言葉を支えに、ゆるがない心で自分の直感を信じて一歩一歩進んでいく。常に疑い、悩みながら、自分に納得のいく選択をするトムが、かっこいい。 トムのお母さんの秘密や、魔使いの過去も明かされる。続編も楽しみだ。 解説は上橋菜穂子さん。 ** 蒼子 WYN-1031 ** <Mozilla/5.0 (Windows; U; Win98; ja; rv:1.8.1.8) Gecko/20071008 Firefox/2.0.0.8@188.47.112.219.ap.yournet.ne.jp> |
蒼子さん 読みました! いやあ、べインが恐いのなんのって。やっぱりこのシリーズのよさは「魔法」を使わないところでしょうか。勇気や知恵を全力で出し切り、「直感」を信じて突き進むトムが魅力的です。それに、アリスやトムのお母さんも一筋縄ではいかないところに女性の強さを感じます。今回も秘密が明かされましたが、続く巻もさらなる秘密が明かされるようで楽しみです。ああ、でも恐かった。 わたしより一足先に読み始めた娘は、2時間ちょっとで一気読み。若さがうらやましくなりました(^^;) SUGO *=*=WYN-1012=*=* <ZonchBrowserPro@ntymgt025111.ymgt.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp> |