Page 487 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【新刊読み物】帰ってきた船乗り人形 蒼子 07/5/13(日) 15:18 ┗Re:【新刊読み物】帰ってきた船乗り人形 えみりい(WYN-1041) 07/5/14(月) 11:46 ┗Re:【新刊読み物】帰ってきた船乗り人形 蒼子(WYN-1031) 07/5/15(火) 9:47 ┗Re^2:【新刊読み物】帰ってきた船乗り人形 SUGO 07/6/8(金) 14:34 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【新刊読み物】帰ってきた船乗り人形 ■名前 : 蒼子 ■日付 : 07/5/13(日) 15:18 -------------------------------------------------------------------------
『帰ってきた船乗り人形』 ルーマー・ゴッデン作 おびかゆうこ訳 徳間書店(2007.04)定価1,680円(税込) "Home is the Sailor" by Rumer Godden 1964 ウェールズに住むシャーンの家にある人形の家には、なぜか男の人形がいません。そこにお姉さんのデビーが水兵さんのかわいらしい男の子人形カーリーを買ってきてくれました。人形の家の人形たちも、新しい家族が増えて大喜びです。これまでは博物館に飾られていたので、遊んでくれる子供がいなかったので、カーリーも大満足でした。でもなぜこの人形の家には男の人形がいないのでしょう。好奇心旺盛なカーリーはお姉さん人形ドーラからとうとう、過去の悲しいお話を聞きだします。そして、いつか自分がいなくなったお兄さん人形のトーマスを探しにいこうと思うのでした。 そんなある日、お手伝いさんのはたきにぶつかって、カーリーは窓から外へ落ちてしまい……。 人形の家のお話というと、人形が夜になると動いているようなものを思い浮かべますが、この本にでてくる人形たちは、動くわけではありません。考えるだけです。それでもシャーンをはじめ、人間たちの気持ちとぴったり寄り添っていて、不思議な気持ちになってきます。人形たちの視点と、シャーンの視点、そしてもうひとりフランス人の男の子ベルトランの視点から物語は進行していきます。 ヨーロッパの人形の家は大きいですよね。ここにでてくるものも二階建てで8部屋ある立派なもので、代々大切にされてきたことがわかります。お母さんやお姉さんも人形の衣装を作ってくれるのです。いつもは人形遊びなんて、といってばかにしているお兄さんのケネスもバルコニーや玄関を直してくれるのです。それに人形の家の家計もちゃんとあります。人形の家にかかる費用は子供たちのお小遣いでまかなうことになっているのです。こうやって、人間社会というものを学んでいくのだなとおもいました。下記のインタビューでこの作品について、訳者のおびかさんが語っていらっしゃいます。 ▼徳間書店→子どもの本だより→著者紹介にあります。 ttp://www.tokuma.co.jp/kodomonohon/ ▽ルーマー・ゴッデン邦訳作品リスト ttp://www.yamaneko.org/bookdb/author/g/godden_j.htm 先頭にhを入れてください。 ** 蒼子 WYN-1031 ** <Mozilla/5.0 (Windows; U; Win98; ja; rv:1.8.0.11) Gecko/20070312 Firefox/1.5.0.11@131.84.112.219.ap.yournet.ne.jp> |
蒼子さん ゴッデンの人形のおはなしというだけで興味津々です。表紙もすてき。 『アナベル・ドールの冒険』を連想する筋書きですが、ゴッデンの人形は自分では動けないのですものね。どんな展開になるんでしょう。同じ「動けない人形」といっても、おびかさんによれば、『人形の家』とはちょっと違った描かれ方だそうですし、とっても気になる作品です。 <ZonchBrowserPro@nttkyo332140.tkyo.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp> |
えみりいさん アナベル・ドールとも違いますね。人間たちと人形たちのシンクロ具合がいいです。人間が愛情をそそいただから、人形もこういう感情を持ったのか、人形たちの感情を人間たちも感じることができるのか、にわとりが先か、卵が先かみたいな気持ちになりました。 ** 蒼子 WYN-1031 ** <Mozilla/5.0 (Windows; U; Win98; ja; rv:1.8.0.11) Gecko/20070312 Firefox/1.5.0.11@131.84.112.219.ap.yournet.ne.jp> |
蒼子さん、えみりいさん わたしも読みました! 蒼子さんもおっしゃっていますが、人形と子どもたちの関わり具合がとてもすてきです。人形たちは自分では動けないものの、心の中はこんなにも豊なんだと思わせてくれました。人形を物としてではなく、きちんと人格を尊重しているところにも好感が持てます。長く物を大切にする文化を感じました。 余談ですが、この本を読む少し前に、小2の息子が中1の娘が遊ばなくなったバービー人形たち(含む、息子所有のケン)を数年ぶりに出してきて、「かわいそうだから」と髪をとかしたり、きちんとした洋服を着せてあげたりしていました(マドレーヌちゃんにリカちゃんの服を着せても平気な娘(^^;))。もしかすると、人形たちの声が伝わってきたのかも、なんて思っちゃいました。 SUGO *=*=WYN-1012=*=* <ZonchBrowserPro@ntymgt040027.ymgt.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp> |