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 ▼【未訳読み物】Small Steps  えみりい(WYN-1041) 06/9/20(水) 1:24
   ┗Re:【未訳読み物】Small Steps  ちゃぴ(WYN-1026) 06/9/20(水) 5:25
      ┗Re^2:【未訳読み物】Small Steps  えみりい(WYN-1041) 06/9/20(水) 13:52

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 ■題名 : 【未訳読み物】Small Steps
 ■名前 : えみりい(WYN-1041)
 ■日付 : 06/9/20(水) 1:24
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    だいぶ前に読んだものですが〜。

"Small Steps"
by Louis Sachar
Delacorte Press 2006, 257pp.
ISBN: 0385733143

 あの『穴』(幸田敦子訳/講談社)で、スタンリーと一緒にグリーン・レイク・キャンプで穴を掘っていた〈脇の下〉が主人公の青春小説。
 今、脇の下には5つの目標がある。高校を卒業すること、就職すること、収入を得ること、ヤバイ状況は避けること、〈脇の下〉という呼び名を捨てること。その目標に向かって、勉強にもアルバイトにも精を出している。脇の下が両親と住んでいる二世帯住宅のもう一戸の住居には、10歳の少女ジニーが母親と住んでいる。ジニーは脳性まひのため、運動機能や言語にハンディキャップがあるが、知能や情緒には何の問題もなく、脇の下はいつもジニーとのおしゃべりや散歩を楽しんでいる。ある日、やはりグリーン・レイク・キャンプ仲間の〈X線〉が、人気少女歌手カイラのコンサートチケット転売で一儲けする話を持ちかけてきた。そのカイラは、大人ばかりに囲まれてツアーで各地を転々とする毎日。マネージャーである義父とも折り合いが悪く、孤独な日々を送っていた……。

『穴』とはまったく趣の違う作品です。〈脇の下〉は、まっとうな人生を歩んでいくために小さな一歩(Small Steps)を積み重ねていこうと地道に努力する好青年になっていました。年の離れた隣家の少女との親密な交流もほのぼのとしています。一方、相変わらず調子よく、ちょっとアヤしげな〈X線〉が、テンポよく物語を展開させ、楽しませてくれます。脇の下は思いがけずカイラと親しくなり、ふたりの間に恋が芽生え、ところが大スター、カイラの周りにはある陰謀が……と、ドラマチックに話は進んでいくわけですが、手に汗握るクライマックスの後には、それをチープだとは言えないしんみりとした余韻を残す結末が待っています。


 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re:【未訳読み物】Small Steps  ■名前 : ちゃぴ(WYN-1026)  ■日付 : 06/9/20(水) 5:25  -------------------------------------------------------------------------
   えみりいさん

『穴』の続編なのかと思ったら、趣がまったく違う作品なのですね。
でも、えみりいさんのあらすじを読んだだけでおもしろそうです。

邦訳が出るといいなあ。
原書で読めよ(自分)

ちゃぴ***WYN-1026***


 ───────────────────────────────────────  ■題名 : Re^2:【未訳読み物】Small Steps  ■名前 : えみりい(WYN-1041)  ■日付 : 06/9/20(水) 13:52  -------------------------------------------------------------------------
   ちゃぴさん

 なかなかおもしろかったし、原書もテンポがよくて、とても読みやすかったですよ。
 これだけ単独で読んでもいいでしょうが、全く違うタイプの作品とはいえ、『穴』を読んでおくと、「あの〈脇の下〉がこんな青年になったんだ」という感慨があります。続編らしくない続編ですが、スタンリーのサバイバルガイド、『道』よりもはるかに読みがいがあります。
 ここには〈X線〉も登場しましたが、〈X線〉を主人公にした、さらに「その後」の物語も読んでみたくなりました〜。


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