Page 238 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 通常モードに戻る ┃ INDEX ┃ ≪前へ │ 次へ≫ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼【新刊読み物】海の島 スティフとネッリの物語 shoko(WYN-1042) 06/9/3(日) 17:20 ┗Re:【新刊読み物】海の島 スティフとネッリの物語 ラッテ(WYN-1043) 06/9/19(火) 5:56 ┗Re^2:【新刊読み物】海の島 スティフとネッリの物語 ゆま 06/9/19(火) 13:14 ─────────────────────────────────────── ■題名 : 【新刊読み物】海の島 スティフとネッリの物語 ■名前 : shoko(WYN-1042) ■日付 : 06/9/3(日) 17:20 -------------------------------------------------------------------------
みなさま 今日読み終えてとてもよかったので、久しぶりにご紹介です。 『海の島 スティフとネッリの物語』 アニカ・トール作 菱木晃子訳 新宿書房(2006.6) ASIN: 4880083542 2100円 時は第二次世界大戦が始まるころ、生きのびるために他の500人の子ども達と共にウィーンから親元を離れてスウェーデンへやってきた、スティフとノッリ。姉妹いっしょに暮らせるはずだったのに、引き取られたのは西海岸の寂しい漁師町の別々の家。裕福な家庭で育ったユダヤ人の姉妹が、言葉も文化も宗教も違う土地で暮らすことになったその生活は……。 新しい土地になかなかなじめないスティフと対照的な妹のネッリ。何で自分だけ? どうして自分が? 孤独で、イライラするスティフの気持ちが痛いほど伝わってきた。しばらくの辛抱だと希望を持つスティフに、第二次世界大戦の知らせが入り、その望みも薄くなっていく。ウィーンでのユダヤ人のことなどが、史実に基づきちりばめられているこの作品はとても説得力がある。学校でのいじめ、進学、友情、両親と離れて暮らす寂しさ、戦争や人種差別への怒りなどが丁寧に描かれており、久々にぐっときた。赤毛のアンをほんの少し思い出しました。戦争への怒りが穏やかに描かれたこの物語、いろんなことを考えさせられる。 実はこの作品、4部作の1作目。ぜひぜひ菱木さんの訳で続きを読みたいです。作者のアニカ・トールは数々の文学賞をとり、この作品は、スウェーデン本国では、テレビドラマにもなったようです。 |
shokoさん この本、私も夏に書店で見つけて、購入しました。秋の夜長にじっくりと読もうと思って、とってあります^^ 表紙がパステル調なので、なんとなく牧歌的なイメージを抱いてしまいそうですが、扱っているテーマはなかなか難しいですね。作者アニカ・トールが、自分もユダヤ人の両親の元に育ったと語っていたことを、以前どこかで読んだことがあります。 ラッテ |
shokoさん、ラッテさん、こんにちは。 この本、私も読みました〜。(ベタな感想だけど)すごくよかったです。先が気になって一気に読みました。 ちょうど長女と夏休みに『絵本アンネ・フランク』(あすなろ書房)を読んだばかりで、同様の境遇に胸がすごく痛みました。帰りたいのに帰れない――、そんな辛さがひしひしと伝わってきますよね。また、ウィーンからの両親からの手紙で、ステフィが両親を助けるために何とかしようとするところが、私にはすごく痛々しかったです。 >赤毛のアンをほんの少し思い出しました。 うん、分かる分かる。重たいストーリーの中、ちょっと和みますよね。 私もシリーズ続編が読みたいです〜。 ゆま(WYN-1032) |