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 ▼【新刊読み物】『ペリー・Dの日記』  さかな 06/5/23(火) 14:43

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 ■題名 : 【新刊読み物】『ペリー・Dの日記』
 ■名前 : さかな
 ■日付 : 06/5/23(火) 14:43
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   SF児童書です、すごくおもしろかった!

『ペリー・Dの日記』
 L・J・アドリントン作
 菊池由美訳
 ISBN 4-591-09253-4
 定価 1470円(税込)

・あらすじ・
 14歳のトニ・Vは、戦争で壊滅状態になった未来都市で働いている。厳しい肉体労働で日々がすぎていった。ある日、掘削作業をしている時に、あるものを掘り当てた。本来なら自分のものにしてはいけないが、水容器に入っていたこともあり、深く考えずに部屋に持ち帰ってしまう。はたして、そこに入っていたのは一冊の日記帳。ペリー・Dという少女の恵まれた生活がそこに生き生きと描かれていた。自分の生活とかけはなれたそれらの文面に、次第にひきつけられていくトニ・V。しかし、読み進めていくうちにわかったことは……。

・かんそう・
 訳者あとがきから引用すると「SF(サイエンス・フィクション)という、現実とは異なる設定を用いることによって、人間社会の性質をくっきりと示しています」とあるように、SFの設定を使って、現代社会にも起きている厳しい現実をあぶりだしています。とはいえ、決して重い話ではなく、掘り起こした日記帳は生き生きと楽しい生活を描き出し、読者もまたペリー・Dの日常を想像する楽しみがあります。その日常がどう変化していくか、トニ・Vが引き込まれたように、私もまたペリー・Dのその後を知りたくて、一気に読んでしまいました。
 この物語は著者のデビュー作で、実際に1950年代にワルシャワのユダヤ人居住区で見つかった日記に触発されているそうです。
 表紙の水がゆらゆらときれいで、この「水」が本書のキーワードでもあります。

 。. さかな <゚)))彡 ・WYN-0021・ . 。

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